敬愛大学新1号館

大学の学生募集で非常に重要なイベント、オープンキャンパス。GKB48事務局では、その取り組みの工夫を取材させていただく、オープンキャンパス見学特集を企画しました。第一弾は千葉県の私立文系大学の敬愛大学です(取材日:2024年8月4日(日)/取材・文:今野京)

 JR総武線の稲毛駅からバスで約5分の、敬愛大学のオープンキャンパスに参加してきました。敬愛大学のオープンキャンパスは、学生チューター(学生スタッフ)が運営の中心を担っていました。彼らの高いコミュニケーション力に、参加者の高校生は憧れ、保護者は入学後の成長の姿を見出す、そんな期待が高まるおもてなしでした。その様子をご紹介します。
(上記写真:左建物は2024年4月に完成した新1号館)

 

期待が高まるプログラム

 キャンパスに到着するとお揃いの黄緑色のTシャツを着た学生チューターが案内してくれました。今回は、2025年度に新設される「情報マネジメント学部」のプログラムに参加しました。案内された教室で開始を待っていると、時間ピッタリに始まりました。最初に注意事項などを説明していたのは、なんとまだ1年生のひなのさん。後でコッソリ「1年生が学生チューターをしているのですか?」と伺うと、「高校生の時にオープンキャンパスに参加して、先輩に憧れて志願しました」とのことでした。

 その後は、副学長・情報マネジメント学部長・アドミッションセンター長を兼任する成松恭平教授から、千葉敬愛学園の創立100周年や建学の精神「敬天愛人」、来年度からスタートする情報マネジメント学部について紹介がありました。
 続けて、廻(めぐり)洋子教授から、入試説明がありました。入学試験の科目、日程などの説明ほか、建学の精神の理解が大切ということや、出願時に提出した志望理由書の内容を面接で答えられるようにしておくことなどのアドバイスがありました。
 ミニ体験授業では、三浦知子教授が旅行商品企画の今昔をテーマに、観光分野と情報マネジメントとの関連性を30分間の講義で解説しました。情報マネジメント学部には、情報・データサイエンス系、地域・観光情報マネジメント系、経営・マーケティング系という3つの学習モデルがあります。今回は、「地域・情報マネジメント系」を中心に新しい学びを知ることができ、参加者は興味津々の様子でした。
 これらのプログラムは分単位できっちりと進行されていました。(後日のインタビューでその秘密がわかりました。後半をご覧ください)。

プロ並みの話術がある学生チューター

 参加者がキャンパスや学生の魅力に直接、接することできるのが、大学のキャンパスツアーです。ツアーを担当する学生チューターは、ただキャンパスを案内するだけでなく、聞き手を魅了する「プロ並みの話術」を持っていました。彼らは重要なポイントをわかりやすく説明するだけでなく、参加者が興味を持ちそうな話題を拾い上げ、話を展開していました。
 例えば、新1号館の各階に設置されているクリエイティブ・ラウンジの実際の使い方は?  ガラス張りになっている教室では、授業への集中力は落ちないか? デザイン性に優れた机や椅子は、機能的にも使いやすいか? きれいな床やトイレは、実際に使用した時にも不便を感じないか? などです。普段使っている教室や施設設備の特徴を、具体的なエピソードを使って分かりやすく伝えていました。
 参加者が気軽に質問できる雰囲気を作り出すコミュニケーション能力にも長けていました。笑顔と親しみやすさを忘れない彼らの姿勢は、大学の魅力を最大限に伝えるための重要な要素となっていました。「分かりやすい」「楽しい」という参加者から評判のツアーを通じて、高校生たちはキャンパスでの未来の可能性を感じ、夢を膨らませたことでしょう。

言葉巧みな学生チューター

 ツアーはさらに続きます。階段を下りた先に広がったのは大学の図書館でした。曲線と直線が美しく調和した心地よい空間には、数え切れないほどの本が整然と配置されていました。その一角には、建学の精神である「敬天愛人」が掲げられた特別なスペースが設けられており、学生チューターは参加者に足を止めさせました。
「建学の精神の意味は、面接で尋ねられることがあります。しっかりと調べ、自分の考えを持って受験に臨んでほしいと思います」と、現役学生ならではのアドバイスが真剣な表情で伝えられました。その言葉に耳を傾ける参加者たちの表情も、受験を意識したものに変わったのが印象的でした。

建学の精神「敬天愛人」が掲げられている図書館

 ツアーの終点であるエントランスホールに足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは大きなグランドピアノでした。その周りには、丸いクッションと段差がセンス良く配置され、洗練された空間が広がっていました。「短大の学生が昼休みにピアノを演奏してくれることもあります。ここでお昼を食べると、本当に心地よい時間を過ごせますよ」と、学生チューターがにこやかに話し、参加者に素敵で優雅なキャンパスライフの一端を感じさせました。音楽が響くこの空間で、友人たちとランチを楽しむ様子が目に浮かびました。大学で過ごす日常の一場面がリアルに伝わり、実際のキャンパスライフを垣間見ることができました。

グランドピアノのある優雅なエントランスホール

 その後、学食でのランチの前後に個別相談が行われました。参加者は最初の教室で記入した相談票をもとに、具体的な質問を投げかける姿が見られました。大学・学部説明、ミニ体験授業、キャンパスツアー、そして個別相談という流れでプログラムが進行するため、多くの参加者が自らの疑問にしっかりと向き合い、個別相談に臨むことができたようです。
 昼食には、オープンキャンパスの特別メニューが3種類用意されており、食堂に賑やかな雰囲気が広がりました。通常の食券販売機を見ると、教職員と学生の料金が異なり、学生の方が安いことに気付き驚かされました(注)。これは、敬愛大学が学生一人ひとりに対して寄り添い、サポートしていることの表れだと感じました。
(注)オープンキャンパスの学食体験は、参加者全員に無料で提供されます。

オープンキャンパス用の3種の学食メニュー

※後編に続きます。