12月2日、GKB48は大学職員や企業採用担当者を対象に、キャリア支援をテーマとしたセミナーを開催しました。大学(昭和女子大学、大正大学・埼玉工業大学)のキャリアセンターの取り組み、企業とのインターン連携、AIを使った新しいキャリア支援という三部構成で、学生のキャリア形成を支えるための実践例およびアイディアが共有されました。

第1部 大学キャリアセンター実践報告

 第1部は、大学キャリアセンターの現場で起きていることを“率直に共有する”セッションでした。昭和女子大学と大正大学・埼玉工業大学という異なるタイプの大学から、それぞれが抱える課題や乗り越えてきたプロセスが語られ、参加者にとって最も身近で“自分ごと”として聞ける時間になりました。

 昭和女子大学のキャリア支援センター長の磯野彰彦さんからは、同大学が他大学に先駆け、早くから取り組んできたキャリア教育と支援の取り組みについての紹介がありました。3省合意に基づくインターンシップの見直しを背景とした就活支援企業の動き、就活への影響や大学での実践事例など、鋭い現状認識のもと、課題と対策についてお話いただきました。
 続いて、埼玉工業大学の事務部長、佐藤徹明さんからは、前任校である大正大学でのキャリア支援に関わる組織づくりや、学内合同企業説明会の集客改善に向けた取り組みが語られました。学生が「動く」きっかけをどう設計するか、そして企業に大学を理解してもらうための企業向けオープンキャンパスというユニークな活動などが紹介されました。また、現在勤務する埼玉工業大学での事例として、学生との距離を縮める工夫に触れられました。
 講演後、用意したslidoには多くの質問が寄せられ、講師により、一つひとつ丁寧に、大学での支援事例や経験に基づきご回答いただき、参加者は熱心にメモを取っていました。

第1部講演後の質疑応答(右が昭和女子大学・キャリア支援センター長の磯野彰彦さん、左が埼玉工業大学・事務部長の佐藤徹明さん)

第2部 インターンシップを通じた大学との連携

 第2部では、一転して“企業側の視点”から大学とのインターンシップの連携事例が語られました。はら社会保険労務士事務所 代表 原幸一郎さんから、中小企業のインターンシップの現状や支援事業についてお話いただいた後、ゼンドラ株式会社からは、大学と協働して行った“こども服譲渡会”と「新聞記者体験」というユニークなインターンシップの具体事例をご紹介いただきました。それぞれ大学での学びに関連し、地域や中小企業での業務をうまく活かしている特徴のあるインターンシップ事例でした。

第2部のプレゼンテーション。はら社会保険労務士事務所 代表 原幸一郎さん(左)、ゼンドラ株式会社 代表取締役社長 関誠さん(右)

第3部 AIで学生キャリア形成を加速

 最後の第3部では、株式会社DOUよりAIを活用した学生キャリア支援の新しい可能性について紹介がありました。学生の個人情報、活動履歴、面談履歴を登録したデータの蓄積(キャリアパスポート)をもとに、AIでキャリア支援を行うというAIキャリアアドバイザーの仕組みを紹介いただきました。実際の千葉工業大学での成果についても共有いただきました。キャリア支援におけるAIの導入やDX推進は、どの大学でも手探りの段階です。だからこそ、今回の先進的な事例は、多くのキャリア支援担当者にとって刺激になったようです。

第3部。株式会社DOU 山崎雷太さんによるプレゼンテーション「AIで学生キャリア支援を加速」

質疑応答と参加者の声

 質疑応答では、「コスパ・タイパ世代の学生をどう動かすのか」「学内合説を続ける意義」「学生がキャリアセンターを利用する理由づけ」など、現場の悩みに直結する質問が相次ぎました。大正大学の実施する企業向けオープンキャンパスの取り組みには関心が高く、大学と企業の双方が“つながり方”について考える充実した時間となりました。

参加者からは、
「温かい雰囲気の中、ざっくばらんに大学、企業の方々から「本音」を聞くことができ、とても良い会だと思いました」(大学)
「合説などへのイベント集客に苦労する中、他大学でも同じような悩みを抱いていらっしゃるのだと知りました。またその対策について、大学でのユニークな取り組みが非常に興味深く、本学でも参考にさせていただきたいと思いました。」(大学)
「大学、企業それぞれの立場の取り組みを知ることができた。それぞれが自分のポジションを超えて関与し合うことが、課題解決につながると認識できました。(企業)
「企業間で採用活動の情報交換をすることはあったが、学校とはつながりがなく、キャリア支援の取り組みを知ることができた、貴重な機会になりました。(企業)

など、現場に持ち帰れるヒントが多かったとの感想が寄せられました。

おわりに

今回のセミナーは、大学・企業それぞれが置かれた立場を超えて、学生のキャリア形成をどう支えるかを多角的に考える場となりました。
各大学・企業のより具体的な実践内容については、オンデマンド視聴でご覧いただけます(学校教職員対象/要申込・参加費 1100円(税込))。自大学の課題に照らしながら、次の一歩のヒントとしてぜひご活用ください。